CPUグリスは、CPUとCPUクーラーのヒートシンクの間に塗る 潤滑剤の一種でセリー状のものです。
CPUグリスがあることで、CPUから発生した熱がスムーズにヒートシンクに伝わりCPUが冷却されるようになっています。グリスは効率的に熱を伝導し、CPUとヒートシンク間に空気などの隙間ができないようにします。
パソコン自作時は、CPUクーラーにはじめからCPUグリスが付いているのでそのまま利用しますが、3年や5年と使用期間が長くなったり、パソコンの利用頻度が高いと、CPUグリスが乾燥したり固まったりして、CPUの温度が高いまま冷却されにくいということもあります。
CPUグリスは頻繁に交換・塗り直しすることはありませんが、定期的に塗り直したり、熱伝導率の高いものに変更することで、CPUの温度を下げたりすることができます。
このページでは、自作パソコンにおける CPUグリスの交換・塗り直しの方法について解説しています。
交換・塗り直し方法
事前にCPUの温度を測定していると効果がわかりやすいと思います。CPU交換後にどれぐらい温度が下がるか知ることができます。
まずパソコンのケースを開けます。
グリス交換は CPUクーラーを外さないと行うことはできません。
CPUクーラーには、ソケットの形状やクーラーの種類によって外し方が異なります。
ここで解説しているのは LGA775ソケットのインテルプッシュピンタイプのCPUクーラーです。手順に従い CPUクーラーを取り外します。
クーラーの電源ケーブルも取り外します。
取り外したCPUクーラー。CPUと接している部分です。CPUクーラーが汚れていたら一緒に掃除しておくと冷却効果が高くなります。何年も使用しているとCPUファンのところに埃が付着していたり汚れていることがあります。
まず古いCPUグリスは完全に拭き取ります。残らないようにきれいに掃除します。こういうエタノール入りのウエットティッシュが役立ちます。
きれいに拭き取ります。
CPUの部分。グリスが乾燥して固まっていたり、薄くなっていたりと様々です。年数が経過していると完全に乾燥していることもあります。
CPU側もきれいに拭き取ります。
ソケットの中に入り込んでいる場合は、CPUソケットカバーをあげて掃除することもできます。
CPU上に新しいCPUグリスを塗ります。ここではこういうグリスを使用します。
CPUの真ん中あたりに少し多めに付けます、全体に広げていきます。
CPUグリスによって簡単に広げることができるものとそうでないものとがあります。ヘラなどを使う方法もあります。
CPUからはできるだけはみ出さないようにします。塗り方としては均等に薄めというのがポイントです。CPUクーラーの圧力が加わることを想定して塗ります。
あまったグリスは容器内に戻します。
「過ぎたるは及ばざるが如し」で、多量に塗るとCPUクーラーを取り付けた時にグリスがはみ出してしまい、マザーボードやソケット内に入り込んで、マザーボードの故障を誘発することもありますので注意しましょう。
CPUグリスをきれいに塗り終わったら、CPUクーラーを装着します。
パソコンの電源を入れて起動させます。CPU温度はBIOSで確認することもできます。CPU Temperatureが CPUの温度。
Windows起動後にアイドリング時と負荷時にCPU温度を測定するのもいいですね。どのくらい温度が下がっているか効果を知ることができます。
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